こんなに幸せな悩みもない

とても恵まれているけれど、それゆえの悩みがある、という話です

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先日参加した交流会での自己紹介で「自慢できること」という項目がありました。私の答えは

「私は強運を持っています。」

治安が悪いというところでも盗難にあったことが無いし、あいそうになったことも無いし、追いかけられたことも無いです。

(ちなみに秘決と思われるものをこちらに書きました 

    https://lovablefruit-paris.amebaownd.com/posts/)


事故に遭ったことも無いし、巻き込まれたことも無いし、痴漢を含め犯罪に遭ったことも無いです。

大きな病気をしたことが無くインフルエンザにもかかったことが無いし、大きな怪我もしたことが無いです。

大きな災害に遭ったことも無いし、親しい人を亡くしたことも無いです。

家族・親縁も何一つトラブルなく、経済的にも困らず勉強させてもらえているし、学業でもつまづくことなくやってこれました。

視力は良いしアレルギーは無いしこれといったコンプレックスもありません。

もっと言えば、私が生まれる1年前、阪神淡路大震災の時に両親は阪神地域に住んでいたのですが震災の時に海外にいて無事だったということで、もはや生まれる前から守られている気がします。


本当に恵まれています。

が、それが実は私の不安なのです。


私は本当の悲しみや苦しみを経験したことが無い。

経験していないから、悲しんでいる人や苦しんでいる人のことを理解することが出来ないのではないか、という不安です。



それでいて、私の好きな言葉は

「一番弱い人が、一番強い人だ」

あらゆる弱みを持っていて乗り越えてきた人こそ、他の弱い全ての人の弱さを理解してあげられ、助けてあげられる、という意味の言葉なのです。


しかし私は苦労を知らない…


だから、困っている人に本当に寄り添う人になれないんじゃないかという、不安を、たまに思い出すんです。本当に必要な助けを考えることができず、良かれと思って偽善をやってしまうのではないかと。


寒いパリの夜に冷たい路上で眠っているホームレスを見て強烈に胸が痛み、何とかできないかと考えますが、果たしてこの人が本当に必要としていることを分かって応えられるのだろうかと。不安です。



こんな幸せな悩みもない!


私はどれだけ恵まれているか、と考えると「どうしてこんなに…。どうしよう?」と問い、「私が恵まれているのは、他の人を助けるためだ!」と答えます。そのために勉強させてもらってるんだ、と。

だからこそ、自分が他の人のことを真に理解できるかどうかが私にとって大事です。




留学を通して苦労を知って、人間的にもっと深みのある成長をしたい、と考えていたのですが、これまた順調に過ごすことが出来ています。

挫折経験になるかと思ったら、充実感で楽しくやっています。

こ、こんな感じで、いいのかな…?

もっと挑戦すべきことがあるでしょうか。

視野を広げて、可能性を広げ続けていきたいです。

もっと、深い人情のある人間になれるように。

Monamieの留学ノート

2017年8月よりパリ政治学院で交換留学生として学んでいます。 学校での学びだけでなく、生活の中で感じ、考えたことを書き残していきます。

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