「相手の価値観を理解する」ために

週末にクラブハウスでのジャズライブを聴きに行ったのですが、
隣にいた男性がカナダから来た大学教授で、それも私の専攻の社会学だったので、思いがけず話し込んでいました、…ジャズそっちのけで(笑)

その先生はニーチェが好きだと言い、「神は死んだ」が歴史的にどんな意味をもたらしたのかをガチ講義してくださいました(笑)

私は、「神は死んだ、というのは悲しい言葉に聞こえる、以来人間が真理を失って、よりどころを失ったことだから。」という反論をしたのですが、
先生が返して来た言葉が、深く心に刺さりました。


「真理はあまりに強力だ。人を殺す。
   これまで真理の名のもとに、
   どれだけ殺人が行われて来たか、
   そして今も行われているか?」

そのことが、あまりに衝撃でした。

私自身の信条を否定するものでした。
2,3日傷を負って心が沈んでいた中で、
「信条に傷をつけられることはこんなにも痛むことだ。私は他の人にやらないように気をつけよう。」
と考えました。


相手が信じていることがどんな内容であれ、否定することは相手を深く傷付けることです。

だからどんな時も棘で接するのではなく、水のように…何も傷付けない水のように。
柔らかく、包みながら、相手の考えに耳を傾け、自分の思いも表現し、歩み寄れるように。

相手が攻撃的だとしても、私は受け止め、耐え、応える…水のように。

水のように柔らかな心を持つ人になろう、と思いました。

Monamieの留学ノート

2017年8月よりパリ政治学院で交換留学生として学んでいます。 学校での学びだけでなく、生活の中で感じ、考えたことを書き残していきます。

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